スガシカオ

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よくデビューアルバムにはそのアーティストの全てが詰まっていると言うが、それがよく分かるいい例が、スガシカオのデビューアルバム『Clover』じゃないだろうか。現在までに6枚のオリジナル・アルバムを発表しており、サウンドは完成度を高め、歌詞はより研ぎ澄まされてきた。しかし、スガシカオの真髄はこの『Clover』一枚に凝縮されている。


そして夜空に黄金の月をえがこう ぼくにできるだけの光をあつめて 光をあつめて・・・

ぼくの未来に光などなくても 誰かがぼくのことをどこかでわらっていても
君のあしたがみにくくゆがんでも ぼくらが二度と純粋を手に入れられなくても

夜空に光る黄金の月などなくても

                  「黄金の月」 作詞:スガシカオ


アルバム最後に収録されている、きっとスガシカオ史上最高の名曲(少なくとも僕にとっては)であろう「黄金の月」。これは希望の歌なのか、それとも絶望の歌なのか?非常に正体の捉えにくい歌だ。それに本人の意図と、僕の聴き方も違うかもしれない。だが、音楽というものはリスナーの数だけヴァージョンがあるものだともいえる。

どんなに現実が絶望的でも、踊り続けることは辞めない。僕はこの歌をそんな風に聴きながら、緩やかなファンクグルーヴに身体を乗せている。まるで自分のテーマ曲のように。

きっと僕は、スガシカオの新しい作品が出るたびに聴くだろう。しかし、何度も何度も、そしていつまでもいつまでも聴き続けるのはこのアルバムであり、「黄金の月」だと思っている。
新しい作品が毎週CDショップの店頭に並ぶ。
くだらないもの、つまらないもの、ありきたりなもの、退屈なもの、それはもはや音楽ではないもの、などが大半だ。それでも、いい音楽と出会いたくて、食べては吐き出す。
そして、自分にとって大切だと思える音楽に出会えたら、生涯聴き続けたいと思う。新しい音楽との出会いを求め、いろんなものに飛びついてはいるが、基本的には1000枚のCDを聴くより、1枚のCDを1000回聴くような付き合い方を、音楽とはしたいと考えている。
回を重ねる毎に、それまで感じることが出来なかった何かに気付いたりすることはよくあることだ。
見えなかった行間がいっぱい見えてくるよ、ほら。

CLOVER
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